アンノウンスカウト物語

最終更新: 2018年4月7日

アンノウンスカウト…直訳すると、「誰も知らないスカウト」「誰だかわからないスカウト」。

次の物語は、実際にあったお話です。ボーイスカウト精神を非常によく表しているお話として、ボーイスカウト研修のテキストにも載っています。

ベーデン・パウウェル卿が行った1907年の実験キャンプから、わずか2年後の物語です。


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 1909年の秋のことでした。イギリスの都ロンドンは、この日も一日中濃い霧に包まれていました。


 アメリカのイリノイ州シカゴからロンドンに来た出版業のウィリアム・ボイス氏は、市の中心部で、ある事務所を探していましたが、道がわからなくて困り果てていました。そのとき霧の中からひとりの少年が近づいてきました。

「何かお役に立つことがありますか?」と少年は言いました。

事務所がわからなくて困っていることがわかると、少年は先に立って、その事務所までボイス氏を案内しました。


 ボイス氏はアメリカ人の習慣で、少年にチップをあげようと、ポケットに手を入れました。しかし、ボイス氏がチップを取り出す前に、少年は勢いよく右手を挙げて敬礼をしました。

「僕はボーイスカウトです。今日も何か良いことをするつもりでいました。お役に立ててうれしいと思います。スカウトは他の人を助けることで、お礼はもらいません。」と少年は言いました。


 少年からボーイスカウトのことを聞いたボイス氏は、用事を済ませてから、少年にボーイスカウトの本部まで案内してもらいました。ボイス氏が少年の名前を聞く前に、少年はもう姿を消していました。


 イギリスの本部でボーイスカウトのことを詳しく調べたボイス氏は、アメリカに帰って大統領のタフト氏などに話をし、やがて、アメリカでボーイスカウト運動がはじめられたのです。


 その少年はどうなったのでしょう。その後誰も知りません。しかし誰も知らないこの少年の小さな善行が、アメリカのたくさんの少年に、ボーイスカウトを伝えるものになったのです。



(出典:ボーイスカウト日本連盟)

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