ボーイスカウトについて Vol.2
なんとなく聞いたことはあるけど、「ボーイスカウト」って、よくわからない。
募金活動とかキャンプとかやっているイメージだけど、何を考えているのかわからない。
制服を着た謎の集団?と思っているパパさんママさんも多いのではないでしょうか。
ここでは、「ボーイスカウト」について、ご案内します。
ボーイスカウトの「やくそく」と「ちかい」
ボーイスカウトに入隊するとき、各年代に合わせて、スカウトは「やくそく」か「ちかい」を宣誓します。
というと仰々しい感じがしますが、内容は特別なものではありません。こうあろう、という目標を、それぞれの年代に合わせて落とし込んだのが、「やくそく」や「ちかい」です。
スカウトの活動の基盤には、いつも「やくそく」や「ちかい」の実践があります。基本的内容だからこそ、指導者はその実行を求め、成長を促すことができるのです。
●ビーバースカウトの「やくそく」●
ぼく(わたし)はみんなとなかよくします
ビーバー隊のきまりをまもります
●ビーバー隊の「きまり」●
1 ビーバースカウトは げんきにあそびます
2 ビーバースカウトは ものをたいせつにします
3 ビーバースカウトは よいことをします
小学校1~2年生のビーバースカウトにとって、集団の中で行動するのは、それだけでも大変なことです。
自分の意思が通らなくてぐずってしまうスカウトに、指導者は耳を傾け、「なかよくする」ことの大切さを少しずつ実感させていきます。
また、「ものをたいせつにする」「よいことをする」は、そのままボーイスカウトの質素倹約と善行につながります。
●カブスカウトの「やくそく」●
ぼく(わたし)はまじめにしっかりやります
カブ隊のさだめをまもります
●カブ隊の「さだめ」●
1 カブスカウトはすなおであります
2 カブスカウトは自分のことは自分でします
3 カブスカウトはたがいに助け合います
4 カブスカウトはおさないものをいたわります
5 カブスカウトはすすんでよいことをします
自分ができているのかいないのか、小学校中学年の子供が自ら判断できるよう、具体的に行動を歌っているのが、カブ隊のさだめです。
特別な何かを求めてられるわけではないけど、自己主張ばかりだとできない、ただ言われることをするだけでもできない。自分がどう考えて行動するか、ということを少しずつ求めています。
●マメ知識● スカウトの「敬礼」
挨拶やセレモニー、国旗掲揚の時などに、スカウトは姿勢を正し、敬礼をします。実は、ビーバー、カブ、ボーイ以上で、敬礼の仕方が異なります。
ビーバースカウトの敬礼は、人差指と中指をつけ、ビーバースカウトの2つの「やくそく」を表します。ビーバースカウト年代が無理せずに作れる指の形が考えられています。
カブスカウトは、人差指と中指を離し、ピースのような指を作って敬礼します。カブスカウトの2つの「やくそく」を表し、いつも注意を怠らない動物の耳の形を表しています。
ボーイスカウト以上は、人差指・中指・薬指の三指をつけて敬礼します。「三指の敬礼」といい、スカウトの3つの「ちかい」を意味します。
●スカウトの「ちかい」●
私は名誉にかけて次の三条の実行を誓います
一.神(仏)と国とに誠を尽くしおきてを守ります
一.いつも、他の人々をたすけます
一.からだを強くし、心をすこやかに、徳を養います
●スカウトの「おきて」●
1.スカウトは誠実である
2.スカウトは友情にあつい
3.スカウトは礼儀正しい
4.スカウトは親切である
5.スカウトは快活である
6.スカウトは質素である
7.スカウトは勇敢である
8.スカウトは感謝の心をもつ
ボーイスカウトの基本理念が、スカウトの「ちかい」と「おきて」に詰まっています。精神的にも肉体的にも強靭で健やか、他者を助ける能力を持つことが求められます。もちろん、他者を助けるためには、自らが自立して活動できなければなりません。
スカウトは、小学6年生になると、「ちかい」を立てます。
ビーバー隊、カブ隊までは、”隊”の「きまり」「さだめ」でしたが、ボーイ以降は、誰に対してでもなく、己に対して、自分自身の心に誓います。
1つ1つの項目は、特別なことではなく、良き社会人として普通のことです。常に意識し、実行することにより、自らに必要なことを考え、高めていくことができるのです。
良き社会人の基本を、継続的な教育課程の中で育むことが、ボーイスカウトの基本であり、それをわかりやすく表現したのが、「やくそく」や「ちかい」、そして「おきて」なのです。